範囲の広い診療科目

耳鼻咽喉科のクリニックが近所にあるという人も多いでしょう。
この耳鼻咽喉科ですが、取り扱っている領域が非常に広いことで知られています。
顔面から頸部までに臓器一般を取り扱っていると見ていいでしょう。

具体的には耳や鼻、口、のど、甲状腺といった箇所までをカバーしています。
耳鼻咽喉科は、耳科と鼻科、咽頭科、喉頭科という4つの領域の総称です。
以前は気管や食道を取り扱っている所も多かったので、耳鼻咽喉科ではなく気管食道科という名称で営業していたクリニックもあったほどです。

耳科学について

耳は外耳と中耳、内耳に分類できます。
耳科学とはこの耳のすべての領域を対象にして、耳で生じる疾患に関する研究を行います。
その他にも聴力や耳の中にあるバランス感覚をつかさどる三半規管の研究を行っている分野でもあります。

めまいにかかったことのある人もいるでしょう。
めまいというのは、体の向きや勢いを感じる器官の異常で、それは三半規管や耳石器といった耳の中の異常と考えられます。
このため、めまいを頻繁に感じて診療してほしいというのであれば、耳鼻咽喉科を受診した方がいいかもしれません。

鼻科学とは

鼻科学とは、鼻の内部における疾患などの研究を行う領域になります。
鼻炎などの治療が主要です。

春先になると鼻水や鼻づまり、くしゃみに悩まされる人も多いでしょう。
花粉症といわれる症状です。

花粉症はスギやヒノキなどの花粉に対して、アレルギー症状を引き起こすことです。
先ほど紹介した花粉症に伴う鼻の疾患は、アレルギー性鼻炎といい、鼻科学の研究領域に含まれます。

咽頭科学とは

咽頭科学とはのどに関わる疾患などを研究する領域です。
咽頭がんや扁桃腺の病変といったことが治療の対象になります。

似たような領域を取り扱う学問として、口腔外科学があります。
口腔外科学と咽頭科学は、解剖学的には連携する分野といえます。

喉頭科学

喉頭科学の中の喉頭は、一般の人にはなじみのない言葉かもしれません。
高騰とは、甲状軟骨によって囲まれた臓器のことを指し、嚥下や発声といった私たちが日常生活を送る中で欠かせない領域に関係した組織といえます。
喉頭科学はそれぞれの生活の質に多大なる影響を与える箇所として、重要視されています。

声がしわがれている人を時たま見かけますが、これは声門がうまく振動していないことが原因です。
振動しない原因にはいくつかあって、神経麻痺によって、生体の可動域が狭くなっていることが一つの要因として考えられます。
もしくはポリープやがんができて、腫瘍が邪魔して声門の振動がうまくいかないケースもあります。

このように耳鼻咽喉科では、幅広い領域の疾患や異常を取り扱っています。
耳や鼻、のどのどこかの調子がどうもおかしいというのであれば、とりあえず近所の耳鼻咽喉科に通った方がいいと思います。

パソコンやスマホなどで増える目の負担

眼科とは古くから言われる眼医者さんのことです。
目に関する疾患の治療を行う診療科目のことで、総合病院や大学病院の他にも個人で開業しているクリニックも数多くみられます。

結膜や角膜、水晶体、眼底、眼窩といった眼球に関する病変の他にも、まぶたに関する異常に対する治療も実施しています。
具体的な病名としては、白内障や緑内障、ドライアイ、飛蚊症、網膜剥離、アレルギー性結膜炎、黄斑変性症などの病気の治療を行います。

視力が落ちて物が見えづらくなったとか、視野が狭くなった、痛みや異物感がある、まぶたが腫れて目が開きにくくなっている症状があれば、眼科を受診してください。
またパソコンやスマホが急速に普及して、目にかかる負担も大きくなっています。
目が疲れる、目がよく乾く、充血するといった症状で眼科を受診する人も増えています。

一般的にまず視力や視野の検査、顕微鏡や眼底鏡を使った眼の内部の検査、血液検査、CTスキャンなどを使って病気を特定します。
そしてそれに対応した治療を実施します。
薬を使った治療が中心ですが、時には手術による治療を採用するケースもあります。

メガネやコンタクトを作るために

近眼などの視力異常が起こり、裸眼ではぼんやりとしか景色を判別できないのであれば、メガネやコンタクトレンズといった矯正器具が必要です。
ただし近眼の度合いは人によってさまざまで、メガネやコンタクトを作るにあたって、その人にぴったり合うレンズを作る必要があります。

そこで専門家による検眼が必要です。
最近ではメガネ屋やコンタクト屋の中に検査できるスペースを設けて、そこで個人に合うレンズを探すという手法をとるお店も出てきています。
しかし眼科の中には、メガネやコンタクトを作るにあたって、視力などの各種検査を行う所もあります。

レーシック眼科について

最近の傾向として、レーシック眼科を標榜する所が個人経営するクリニックを中心に増えています。
レーシックとは視力矯正手術の一環です。

近視などの視力異常が起きるのは、目に光が入ってきたときに十分に光が屈折せず、ピントが合わないことが原因です。
そこでレーシック手術では、角膜を削って光の屈折率を調整して、視力回復する治療をします。

レーシックが成功すれば、それまでメガネやコンタクトがないと見えなかった人が裸眼でもはっきり見える所まで回復できます。
最近のレーシックは両目の施術でも30分くらいで完了します。
そしてしばらく休憩してもらって、そのまま帰宅できるので入院などの必要もありません。

芸能人の中でもレーシック手術する人が増えています。
それがクリニックの宣伝となって、一般の方の間でも手術を受ける人も出てきています。
ただしレーシックは自由診療で、全額自己負担となるので注意が必要です。