梅雨入り!

今月から梅雨に入り、じめじめとイヤ季節になってきました。
この時期、やはりみなさん体調を崩しやすいのか、病院の待合はなかなかの混雑振りを発揮します。

内科はもちろん、整形外科の待合もかなり混んでいて、私たちも対応に大わらわです。
それでも、雨の中外出するのはめんどくさい!
「最近会えへんなあ」
「雨やからなあ。
今日も雨やから電気あてに行かんとくわー」
なんてのんきな会話も一方ではされるのでしょうが、梅雨どきは関節の痛みも増すもの。
ひどくなる前になんとか来院していただきたい、と願うのは私だけではないでしょう。

とはいえ、こんなに雨ばかりだと、健康な私とて外出が億劫になってきます。
通勤はもちろん、昼休みにちょっとごはんを買いに行くのもためらいがちになります。
外に出れば否応なしに濡れてしまいますし、ロッカーに着いたときのあの何ともいえない湿っぽい臭い!いろいろなことが憂鬱になってしまいますね。
それでも仕事は仕事。

たくさんの患者さんが待っていると思うと、行かないわけにはいかないのです。
そこで、少しでも外に出ることが楽しくなるように、視点を変えてみることにしたのです。
今の時期だからこそ、外で楽しめるようなことをさがそう!と。
どうせ外に出るなら、外ならではのいいものを探しながら通勤してみようと決心してみたのです。
すると、けっこうあるんですよ。
いいもの、キレイなものが。

自然の恵み

近くの大きな家の庭に植えられたあじさいが満開になっていたりとか、
そのあじさいの葉っぱの上に大きなカタツムリが乗っていたりとか、
普段見落としがちな自然の恵みが、町の片隅にはたくさんあるんです。

道路わきの街路樹が、雨にぬれてしっとり濃い緑色に輝いているのもなんとも言えない美しさですし、普通の空気の中にふいに漂ってくる森の中のような緑の匂いに癒されることもあります。
昨日は少し回り道をし、いつもは通らない裏通りのほうへ行ってみたら、稲を植えられたばかりの田んぼを発見しました。

(このあたり、少し奥まったところなんかにはいまだに田んぼがたくさんあるのです。
)あざやかな若い緑色の合間に、ひさしぶりに見かけるアメンボの姿があって、少し興奮してしまいました。
昔からの友人に久々に出会った気分。
「こんなところに居たのかい」なんて思いました。

ほかにもおたまじゃくしがたくさん泳いでいて、もう少ししたらかえるの大合唱が聞こえてくるんだなあ、なんて想像をしてみたりもできました。
こんな風に少し視点を変えるだけで、雨の中の通勤や外出が楽しいものに変わりました。
楽しみさえ見つけられれば、靴下が濡れて不快な思いも、隣を追い越していった車に泥水をかけられた悔しい思いも、全てがチャラになるとは言えませんがほんの少し許せるような気分になってきませんか?

こんなじめじめとイヤな季節だからこその自然の恵み。
どうせなら雨を嫌がるだけではなく、楽しんでこの季節を乗り切っていきたいものですね。

かかりつけ医の条件

かかりつけの専門医についてお話させていただきましたが、
その続きについて、今回もつらつらとしゃべらせてもらいます。
まずかかりつけ医の条件として、重視したい点として、
「わかりやすい言葉で説明し、質問したときに答えをはぐらかしたりしない」
つまり曖昧ではないということがあります。医師の説明が難しかったり、
納得できなければ、患者は生理的に治療にかかわれないうえに
「こんなはずじゃなかった」とトラブルの原因にもなりがちです。

どんな病気でも診察してくれるお医者さんがかかりつけ医としてはありがたいですが、
日本では長年にわたり診療科ごとの専門的な医学教育に力を入れてきたので、
残念ながらどんな病気にも対応できる医師が少ないのが今の日本の切ないことです。

初診時にこれまでの病歴や家族歴などをくわしく聞いてくれる医師や、
データに頼りすぎず、患部をきちんと診てくれる医師も、患者の健康状態の把握に
努めようとする姿勢が伝わり、好感度が高いといえるでしょう。
また、勉強熱心で患者の言いなりにならず、だめなものはだめと言えることも大切。
優しさと厳しさを兼ね備えた医師が理想的です。

大手病院志向が強い日本では、大きな病院の医師をかかりつけ医としてたのみたいと
希望する人も多いです。がんや難病などを患い、専門医のいる病院での治療が
必要な人は、そうしたケースも想定されるでしょうが、
普通の風邪や腹痛などの軽い病気で医療機関を受診することが多い人は、
すぐに診察してくれるかかれて待ち時間の短い診療所のほうがおすすめです。

状況によっては再診料にも「再診時特定療養費」の自己負担が必要です。
これは、大病院での検査や治療を終えて、病院側から「今後は、診療所もしくは
200床未満の病院を紹介しますので、そちらで診療を受けてください」と申し出が
あったときに、患者が引き続き大病院での診療を希望した場合に発生します。

開業医も自分の得意とする専門科を持っており、たとえば、内科医といっても小児科や
産婦人科の勉強が不足している、子どもや女性の病気にはしっかりと
対応できないことがあります。

かかりつけ医を選ぶ前に

このような医療の現状を知ったうえで、私たちも家族構成に合わせて複数の
かかりつけ医を持つのがいいのではないかと思うでしょう。
子どものいる家庭であれば内科を基本に小児科、耳鼻咽喉科に加え、
母親の健康をサポートしてくれる産婦人科を選んでおきたいです。

若い女性の独り暮らしであれば、内科よりも産婦人科を基本にするのが
よいかもしれません。高齢者世帯の場合は、生活習慣病を抱えている人が多いため、
基本的には内科ですが、栄養や運動などの日常生活の指導に力を入れているところを
選びたいです。さらに、往診や在宅医療にも熱心であれば、
将来介護が必要になったときも安心です。

また、どの家庭にも歯科のかかりつけ医がいるとよいでしょう。
いずれにせよ、年齢や性別、持病によって基本となる診療科は人それぞれ違います。
まずは、自分がよく受診する診療科を中心にかかりつけ医を探すことをおすすめします。
かかりつけ医は、患者さんや家族の体調、生活習慣、病歴などを把握しています。
そのため、ちょっとした異変でも早期に発見し、病気の進行をくい止めることができます。
入院や検査、高度な治療が必要な場合、
適切な病院・診療科を指示、紹介してもらえることも大きなメリットです。
食事面等、日常の健康管理のアドバイスをしてもらえることもあります。
病気の経過がよくわかり診断・治療を迅速に進めることができます。
(無駄な検査の防止にも繋がります)