専門外来と一般外来との違い
皆さんは、普段の生活の中で病院を利用される際に、一般外来と専門外来の違いについて意識されたことはありますか?
治療という大きな観点でいえば、大きな違いはありませんが、一般外来と専門外来は患者さんの症状に合わせて利用できるよう区別がされています。
例えば、一般外来では受診の際に予約をする必要はありません。
はじめて利用される人や、久しぶりに病院を利用される人、症状の自覚はあるけれど何の病名かまではわからないなど、幅広い範囲で病院を利用される人に向けて用意されている外来です。
一方、専門外来は既に病名がわかっており、専門的な手術や治療を行うための場所です。
そのため、受診のために予約をしなければなりません。
また患者さんの中には、ほかのクリニックの医師に紹介状を書いてもらってやってくる人もいるのです。
ここでは主に、近年利用患者が増えているといわれている3つの専門外来についてご紹介します。
ED外来
近年、ED(勃起機能の低下)で悩みを抱える男性が増えています。
勃起障害は、パートナーとの性交渉では大変不便な症状で、ふだんの生活にも大きく関わってくるものです。
医師の診察では、問診(勃起の程度やふだんの生活についてなど)を行い、その後血圧測定や脈拍測定、尿検査などによって、EDの原因を明らかにしていきます。
現在、厚生労働省が認可しているED治療薬「バイアグラ・レビトラ・シアリス」の3種類あり、身体との相性やEDの原因に合わせて医師がED治療薬を処方します。
頭痛外来
頭痛外来は、頭痛の症状を抱える人が利用します。
頭痛には、緊張性頭痛や片頭痛(頭の片側のみ頭痛)などの一次性頭痛と、脳出血やくも膜下出血などの二次性頭痛に分けられます。
頭痛の種類によって、治療方法も異なり、個人差はありますが頭痛の頻度が多いと生活が困難になるケースも珍しくありません。
具体的な診察内容として、問診や精密検査によって患者の頭痛がどのようなタイプを特定していきます。
その検査結果に基づいて、改善するために必要な処方箋や生活を見直すように医師が指導しつつ、頭痛で悩まない生活方法を模索していくのです。
肝臓外来
肝臓の病気には、腹水、食道静脈瘤(しょくどうじょうみゃくりゅう)、がんなどさまざまな症状があります。
肝臓外来では、それらの肝臓にかかわる病気の治療を目的としています。
まずは病気を特定するため、血液検査、超音波技術を駆使した画像検査(造影MRI、造影CTなど)を行います。もし検査の結果で病名が判断できない場合は、ほかの医療機関の医師に検査を依頼したり、精密検査を実施したりする場合もあります。