平均寿命と病気
日本人の平均寿命がかなり長くなった今、老後の課題の一つは健康な毎日を送る事が出来るかどうかという事ではないでしょうか。
ただやはり老化には逆らう事はできないので、加齢に伴って様々な病気が出てきてしまう事も少なくありません。
だから心臓とか血管など循環器に関しても老化してしまい、結果的に機能が低下してしまう事もあるのです。
ではそのような機能の低下によってどのような病気が起きてしまうのでしょうか、またお年寄りに多い循環器系の病気とは一体どういうものが多いのでしょうか。
例えば加齢によって心臓にも変化が起きてしまいます。
心臓は生きている間ずっと動いている物なのですが、加齢に伴って次第に心筋と心筋の間に異物が付着したりコラーゲンが増えてしまいます。
それだけで済めばいいのですが、それによって心臓肥大や心不全が起きやすくなってしまう事があるので注意しましょう。
また心臓には様々な変化が起きやすく、心臓弁膜症や房室ブロックなどが起きてしまう事もあります。
これらは症状が出ている事もありますが、病院にいらっしゃる患者さんを見ていると、症状は出ていないけれど検査をしてみたら実はという事も少なくありません。
加齢に伴って心臓に変化が起きますが、血管にも勿論変化が起きてしまいます。
例えば弾力性の低下や内膜の石灰化などがあり、脈拍伝播速度を見てみるとかなり上昇しているという患者さんも少なくありません。
また動脈に比べると静脈の方が変化が起きにくいのですが、静脈瘤ができてしまったりむくみやすくなってしまう方もいらっしゃいます。
病院にくる人を見て
私が働いている病院には大勢の患者さんが毎日来ていて、中には定期的に検査の為に来ているだけの方もいますが、中にはなかなか調子が良くならずに通っている人もいて、そういう方を見ていると早く良くなってもらいたいなと思っています。
ただやはりお年寄りは体の表面だけでなく内側も変化してしまうので、そういう加齢に伴う変化による病気をいかに防いでいくか、また軽い状態で抑える事が出来るかと言うのが重要な課題なのではないでしょうか。
ちなみにこれらの循環器系の病気は、いつも調子があまり良くないという人も中に入りますが、そうではなくていつもは元気で症状は出ていないので大丈夫かと思っていたら寝ている最中とかお風呂に入った時などに急に起きてしまう事も少なくありません。
ご家族に高齢者がいるご家庭などは、そのような時にも注意しておくのが良いでしょう。