小児科について

新生児から15歳までの専門医療

子供のころに小児科で先生の厄介になったという人も多いはずです。
小児科とは文字通り、子どもの疾患を取り扱う診療科目をさします。
ところで子供といいますが、具体的にどのくらいまでの子供を取り扱っているか、世間一般にはあまり知られていないかもしれません。

小児科は新生児から15歳くらいまでのいわゆる思春期にある子供を対象にした診療科目です。
ですから中学生くらいまでなら、別に体調を崩したときに小児科を受診しても問題はありません。

小児科では、感染症や血液性疾患、腫瘍関係の病気、循環器系の疾患、内分泌の疾患といった感じでかなり広範囲の病気を取り扱っています。
また最近の子供を見てみると、何らかのアレルギー疾患を抱えているケースも多いです。
このアレルギー対策も実施しています。

外科的な治療の必要な病気やけが以外であれば、基本的に何でも対応しています。
自分の子供がどうも体調不良だ、でも具体的に何の病気かはっきりしない場合には、まず小児科で診察を受けるのが無難です。

病気の治療以外の仕事

基本的にどの診療科目も、病気やけがをした患者の治療を行うのが主な仕事です。
しかし小児科の場合、治療の他にもいろいろな対応が求められる傾向もあります。

たとえば、予防医療ということに力を入れている診療科目です。
皆さんが子供のころに受けた経験もあるでしょうが、予防接種などを行っています。

風疹や麻疹、三種混合のような公費を使ったものやインフルエンザや水痘、おたふく風邪といった自由診療の予防接種など数多く取り扱っています。
子供の場合、まだ免疫システムが発達しきっていないので感染すると重症化する危険性もあり、病気を予防することがより大事です。

その他には、健康診断も実施します。
たとえば新生児の1か月健診が求められますが、産婦人科以外でも小児科で対応可能です。
その後の乳幼児健診に関しても、小児科で担当する場合もあります。

出産して育児をする時には、いろいろと悩むことも出てくるでしょう。
特に初めての子供の場合、勝手がわからず自分を追い詰めてしまうお母さんも見られます。
そのようなお母さんの悩み相談に乗るのも、小児科の重要な役割の一つです。

見極めが大事

小児科の場合、ほかの診療科目よりも一層の観察力が要求されます。
大人の患者の場合、自分の体がどのように調子が悪いのか、ある程度詳細に説明してくれるので、病気の当たりも付けやすいです。

しかし子供の場合、まだそれほどボキャブラリーも少ないので詳しい症状を本人の口から聞けない可能性もあります。
特に言葉の喋れない赤ちゃんの場合、親が説明をしても当人ではないのですべてを話しの内容から把握するのは難しいです。
そこで子供の様子を見て、どこが痛いのか、ということを推測しながら治療に当たらないといけないわけです。