身近な医療
病院の診療科目を見てみると、内科を掲げている所は結構多いと思います。
内科は病院の中でも玄関のような役割を担っている診療科目です。
体の調子がどうもおかしい、日常生活の中でけがしてしまったという患者がよく訪れます。
そして医者は患者の抱えている症状の原因がどこにあるのかを把握して適切な医療を受けるための診察を実施します。
風邪や頭痛、お腹が痛い、ちょっとした切り傷のような頻度が高いありふれた病気や症状の場合、内科で処置することもあります。
しかし現れている症状はありふれたものでも、その原因を探ってみると思わぬ病気が陰に潜んでいるというケースも考えられます。
そのような場合には、よりその原因となる病気を専門的に扱っている診療科を紹介します。
このように病気やけがしてしまった人の入り口に、内科があるといっていいでしょう。
何か調子が悪い、でもどの診療科目に行けばいいかわからないということも往々にしてあるでしょうから、その場合にはとりあえず内科を受診するといいでしょう。
細分化が進む
昔は内科という診療科目を掲げている病院やクリニックが多かったです。
しかし最近では、内科の中でも細分化が進んでいます。
消化器内科や呼吸器内科、循環器内科、血液内科、内分泌内科、腎臓内科、神経内科といった感じで個別の組織や器官に特化して治療を行う傾向が出てきています。
より狭く深く診療や治療が行えるというメリットがあります。
しかし患者としてみれば、自分はどの診療科目に行けばいいのかわからないという弊害もあります。
医療の専門的知識を持っている人は少ないでしょうから、判断付きかねるわけです。
そこで一般内科や総合診療部といった診療科目を掲げている病院も出てき始めています。
調子が悪ければ、まずこちらにといった感じの科目です。
クリニックと病院の内科
クリニックや大きな総合病院や大学病院のいずれにも、内科はあります。
しかし両者ではその役割に違いがあります。
クリニックの内科の場合、施設は決して大規模ではありません。
このため、処置できる内容にも限界があります。
たとえば内科系の疾患の中でも手術をはじめとして、高度な医療技術の必要な患者もいるかもしれません。
その場合には紹介状を作成して、大きな病院を受診するように勧めます。
主にクリニックでは、風邪などの軽い症状の治療を行います。
総合病院や大学病院の内科の場合、中程度から高度の医療技術の必要な患者に対して治療を行います。
最近では高血圧症のような生活習慣病の治療のために訪れる患者が増えています。
その他には複数の疾患を抱えている患者も先ほど紹介した細分化された科目に振り分けると患者の負担も大きくなるので、内科で治療します。
一般的な風邪の症状で、いきなり総合病院や大学病院を訪れる患者は救急でもない限り少ないです。